勝手に1周年企画/特別な対談 その2


■偶然と奇跡が生んだ擬人化計画

小林:衣装作りはどうやって?

ろい:衣装を作ってくれる人が見つかって、東山さん(@wuhlnouveau)のデザインを見て貰って、サイズを計って。

小林:オーダーメイドなんだよね。

ろい:そうなんですよ。だから制作が進む度に「ちょっと着てみて」とフィッティングを。

小林:そんな経験は初めて?

ろい:母が裁縫好きだったので、幼稚園までは母の作った服しか着ていなかったんです。だから、そういうサイズを計ってとかは慣れていたし、幼稚園がインターナショナルスクールだったからイースター・エッグのお祭りでドレスを着たりとかもしました。サリーちゃんのドレスとか母が作って、髪の毛を結ってくれたり。ある意味コスプレだったのかもしれませんね。

小林:じゃあ今回の撮影で、自分のための衣装とメイクと……というのは、懐かしさ半分って感じ?

ろい:私が作られていくっていうんじゃなくて、杏仁たんを作るためだから。なんて言うんだろう……。自分ではなくなっていく感じがあるんです。そういう意味では面白かったですね。

小林:コスプレって「自分が化ける」じゃなくて「キャラクターに成る」んだね。

ろい:メイクさんが言ってたんですけど、「ろいちゃんならこういうラインを引くけど、今回はこのキャラだからちょっと垂れ目に」って。彼女には「杏仁たんを上品に作りたい」というコンセプトがあって、でも「ろいちゃんであってほしい」。だからガッツリとした下睫毛は付けないとか、いろんな工夫を。私がやっているのは残しつつ杏仁たんである。そんなちょっと面白い作り方をしてくれたんです。それも影響したのか、後で写真を確認したら自分では見たことのない可愛いポーズが多くて「こんなポーズするんだ」「私じゃない」(笑)。

小林:それは杏仁たんだからなんだ。

ろい:後で上げたYouTubeの動画に入れた声も日頃とはちょっと違いますよね、自分で録音聴いて、こういう声なのかぁ、可愛らしいやって気づかされました。

小林:そこまで、いつもとは違う経験だったんだね。

ろい:私はそんな機会を貰ったという感じです。私が楽しませてもらった分、本を手にしてくれた人を楽しませられたらいいなって。でも、楽しませてもらった方が大きいかも。そんなこともあったので、自分のBlogに杏仁たんにOKを出したのは何故かという記事をupしてみたり……。本当に散々断ったんですよ。その人たちに理由が立たないなって思って。

小林:人によっては「あの時は断っておいて、コスプレならOKだったのかよ」ってなるよね(笑)。

ろい:ホントごめんなさい(笑)。でも、最初は実現するなんて思ってなかったから。冗談半分だったのが……凄いですよね。これは杏仁たんが「何か」持ってるんです。

小林:三鷹の創作中華料理屋に通っている人たちが冗談で言い出したことが……。

ろい:本職の方たちまで巻き込んで……。凄いですよね。

小林:とある人に「擬人化のページを正規の料金で頼んだら?」って聞かれたんだけど、衣装にメイクにモデル代、カメラマンにページデザイン。東山さんの監修に自分の編集費、大変だよね。

ろい:凄いことになりますよね(笑)。でもあれからまだ1年経ってないなんて。

小林:随分前のことに感じるのに(笑)。

ろい:3、4年経っている気がします。

小林:ってことは、ろいさんと会ってからまだ1年経ってないんだ。

ろい:そうなんですよ。不思議ですよね。それに、杏仁たん以外にも幸宴のキャラはあんなにいっぱいあったんですよ。その中から杏仁たんたちだけがこんなにスポットライトを浴びることになるなんて。だから、実現したというのが衝撃的だし印象的かなって。それに凄いパワー。

小林:料理の前に調理器具の擬人化もあったよね。

ろい:それも凄い人たちが描いてくれているんですよね。

小林:きっと、この後いつか「幻の本」と呼ばれるようになるんだろうね(笑)。もし「またやろう」となっても、まずは3人のスケジュールを合わせるのが大変そうだよね。

ろい:私たち3人だけじゃなくて、みなさん本業がありますから。

小林:今回のスケジュールもギリギリだったし。

ろい:私は看護師の仕事終わりで駆けつけたんですよね。

小林:それに幸宴のランチとディナーの間にあるお休みの時間を貰ってだから、撮影時間も短かったしね。カメラマンさんが「みなさんポーズがきちっと取れて凄いですね」って言ってた。圭(@xxxkeixxx)さんとRiE(@RiEmame2)さんはコスプレ経験者だけど、ろいさんが役に入れる人(表現者)で良かった(笑)。そういう意味でも、この3人にお願いできたのは幸運だと思ってる。それも撮影当日になって感じたことなんだけどね(笑)。

ろい:当日なんだ(笑)。

小林:明確にはいえないけど、きっと3人とも違うんだよね。キャラに入るパターンっていうか、方法、ステップっていうのかな。でも、メイクして、衣装を着て、どこかのタイミングでいきなり「あ、東山さんが描いたあの絵のキャラだ」ってなって、東山さんと一緒に驚いた。ろいさんは他の二人をどう見ていたの?

ろい:私は遅れて到着したから、二人がメイクを終えた状態で会ったんですね。だから第一印象はどちらかというとキャラ寄りなんです。でも撮影が終わって食事をするときになって、……あ、その前に、じつはお二人とは初対面だったんですって言わないと(笑)。

小林:あ、そか。

ろい:で。RiEさんも圭さんもメイクを外した時の方が話しやすかったかな。

小林:撮影中はキャラにどっぷり入っている感じだもんね。

ろい:RiEさんは、撮影中マンゴープリンたんの無邪気な感じが前面に出ていた感じだけど、食事の時はほわ〜となってて(笑)。圭さんはキリッとしたお姉さまでした。

小林:変わったのは外見だけのはずなのに、中身までそうなるんだよね。今回はアニメや漫画のキャラと違ってお手本になる物がないから「成り切る」のとは違うはずなのに、「キャラに成る」んだよね。それも東山さんは外見のデザインはしたけど、性格付けはそこまで細かくしていないのに、カメラの前に立った3人は東山さんのイメージと全然遠くなかったんだって。コスプレって面白いよね(笑)。

ろい:東山さんと一緒に「コスプレって」「コスプレって」って、何かスイッチが入ったように言ってましたよね(笑)。

小林:今回やってもらったのって、衣装やメイクで「キャラの真似をする」という意味のコスプレじゃなくて「キャラに成る」ものだった気がするんだよね。

ろい:まさにタイトルの通りだったわけですよね「擬人化」という。

小林:そうそう。だから凄いなって。凄い瞬間を見せていただきました。

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(その3へ続く)

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